自動車電子部品とソフトウェアの機能安全性

March 3, 2021

機能安全性とは?

機能安全(FuSa)規格ISO 26262は、IEC 61508から採用されています。自動車産業における組み込み式、E/E (電子機器およびソフトウェア)に適用されます。第1版は、2011年にリリースされ、主に3,500 kg以下の乗用車を対象としていました。第2版のリリースは2019年で、トラック、バス、バイクについて更新されました。また、半導体について別途章が立てられました。

組織範囲において、機能安全性について以下に示す事柄により重きを置いています。

  • 電子機器部門の組織構造に従い、安全性の風土を確立すること
  • Kautexの新規技術や新規基準に従い、車両知識を向上させること

FUSAはなぜ必要?   

車両には新技術やより多くの電子機器が増えるにつれ、電子機器間で相互依存が増えました。このため、どの電子機器が故障しても、取り返しのつかない状況が発生し、想像や予想もつかないほどの損害をもたらすことになります。FuSa は、重大な危険シナリオまたは状況を回避するのに役立ちます。以下は、レベルまたはフェーズごとに使用される解析の種類の一覧です。

  • 車両レベル:ハザード分析とリスクアセスメント (HARA)
  • システムレベル:故障モード影響解析 (FMEA)、故障の木解析 (FTA)、設計故障モード影響解析 (DFMEA)
  • ハードウェアレベル:FMEA、故障モード、故障モード、影響および診断分析 (FMEDA)
  • ソフトウェアレベル:FMEA、従属故障解析 (DFA)、車載ソフトウェア等の無干渉性 (FFI)、共通要因故障、カスケード故障
  • 生産:工程故障モード影響解析 (PFMEA)

FuSaにおいて、当社は2種類の安全性を設定しています:アクティブセイフティ (安全な運転を支援) およびパッシブセーフティ (衝突時の乗員保護)  システムの重要度と車両への影響度(HARA)に基づき、自動車安全水準 (ASIL)が以下のように定義されます:ASIL A は最低水準、ASIL D が最高水準になります。

例:

  • ASIL A: パワーウィンドウ
  • ASIL B: ヘッドランプ
  • ASIL C: ブレーキ系
  • ASIL D: 
  • ADAS (レベル3以上)

ASPICEとFUSAの違いは? 

ASPICE:

自動車 SPICEとは、Automotive SIG (自動車共同部会) により開発されたプロセスベースのモデルです。自動車分野でのソフトウェア開発の実行と評価に使用されます。ASPICEを導入することにより、プロセスの改善と製品の品質向上につながります。また、複雑なサプライチェーン間や開発センターとエンジニアリングセンター間の連携も可能になります。

FuSa:

FuSaは、セーフティクリティカルな部品に焦点を当てた、自動車に特化した国際規格のニーズに応えたものです。ISO26262は、1つ以上のE/Eシステムを含み、量産乗用車に搭載される安全関連システムに適用することを意図しています。ISO26262は、E/E安全関連システムの相互作用を含め、同システムの誤動作によって引き起こされる可能性のあるハザードについて記載しています。

KAUTEXのFUSA対応は?

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  • png

FuSaは、示した通りすべての機能を統合し、調整することを求めています。エンジニアリング部門と生産部門が何よりも重要です。そこで当社は、eFLP (多段階) を使用する FuSa プロセスから始めました。同時に、スマート製品によるビジョン2025をサポートするエンジニアリングチームのためのトレーニングを開始しました。

About Kautex

Kautexは、未来を切り拓きます。13カ国30拠点を持つ一流自動車部品サプライヤーとして、Kautexは、従来のハイブリッド式燃料システムや、運転支援自動運転システムのための先進クリーニングソリューション、エンジンカムシャフトおよびを工業用パッケージソリューションを設計、開発、製造しています。Kautexは、自動車用プラスチック燃料システムの設計・製造のパイオニアとして、スマート燃料システム、熱可塑性複合材および複合材メタルのハイブリッドバッテリーシステムをはじめとするスマート製品やデータ駆動型サービスをお客様に提供するべく、製品ポートフォリオの拡大に努めています。軽量バッテリーシステムからハイブリッドシステム、自動運転車両のクリーニングシステムに至るまで、Kautexは新モビリティの時代に向けた草分け的ソリューションを追求しています。

多岐にわたるスキルセットを活用し、サステナビリティを他社との差別化の指標とし、グローバルな多産業の一部であり、社員がダイナミックにキャリア形成できる多様性を包括しつつ、お客様の明確なニーズや潜在的ニーズの解決に全力を傾けるグローバルコミュニティ。社員はそんなコミュニティの一部として欠かせない存在です。私たちは一丸となって未来のモビリティの再考を行っています。

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