情熱がプラスチックに出会う時

October 7, 2021

Kautexは、ハイブリッドおよび従来の燃料システムでトップ100社として自動車業界では知られています。その知識をバッテリーシステムに転換する作業は、グローバルR&Dチームが抱え込みやすい固有の挑戦でした。実際、以下の未解決の問題のソリューションを発見するために、この挑戦が「火をつけた」と言えるでしょう。「プラスチックがバッテリー筐体の火炎曝露試験の要件を本当に満足できるのか?」

Kautexはプラスチック燃料タンクの火炎曝露試験の要件に精通していますが、バッテリーシステムの試験は、燃料タンク内とバッテリー筐体内で火がどのように反応するかを念頭に入れなければならないと言う、全く新しい挑戦でした。

Pentatonicの製品開発ディレクターであるFelix Haas (フェリックス・ハース) は、「バッテリーシステムの外側からの火炎曝露試験に合格するためには、まず、バッテリーシステムと燃料タンクで起こる化学反応の違いを理解する必要がありました」と述べています。「自動車の燃料タンクでは、タンク壁からエネルギーを引き出し、タンク壁を損なわずに外側からの火炎曝露でタンク内の燃料を蒸発させるのに十分な熱を発生させます」と指摘します。

バッテリーシステムは全く異なります。

「バッテリー筐体内の反応は正反対です」と Haas (ハース) は続けます。「適切な保護をしなければ、熱可塑性プラスチックは溶けるばかりで、火が電池に直撃することになります。」

一つのソリューション - それは難燃性のスプレーコーティングです。火炎をあびたときにPentatonicバッテリーの筐体構造を保護するものでした。コーティングは、火炎とバッテリーシステム壁の間の断熱層を形成しました。チームがさまざまな条件を付けて数多くの火炎曝露試験を実施したところ、Pentatonicの構成材料は、850℃の火炎に耐性を示しました。

Pentatonicが要求される火炎曝露試験に合格したばかりではなく、システムが電池の一体型絶縁体であることも証明されました。熱可塑性プラスチック複合材料が金属に比べて断熱性に優れているためです。金属の筐体が構造を900℃の熱を3分間保持する間に、熱が電池に伝わり、その後に電池は300~400℃に達する可能性があります。これは内部熱伝播をほぼ確実であることを示します。対策として、現在の金属製筐体には、断熱材、または断熱材の役割をする「エアギャップ」を設けています。両方とも電池の断熱に効果がある一方で、両ソリューションは、実装増となり、断熱材の場合は、追加の材料とコスト増を招きます。

対照的に、Kautexの Pentatonic バッテリーシステムは、数多くの火炎曝露試験で、バッテリー筐体壁の温度は200℃までしか上昇せず、電池温度は一定して100℃を保つと言うことになり、要求範囲内に十分収まる温度であることから、合格となりました。バッテリーシステムは、Kautexがグローバルな火炎曝露試験要求に適合し、乗員が安全に避難する時間を確保できると言うことを一貫して証明しました。

以下のビデオでは、火炎曝露試験の成功例の一つをお見せします。この試験の場合、バッテリーパックは試験治具1.5メートル上に設置しています。バッテリーパックに70秒間火炎があたるように、試験用バッテリーパックの下のボール内でガソリンに着火しました。ディスクをシールドとして用いて、さらに60秒間そのまま放置しました。  火炎を消し止めた後さらにモニタリングするため、このバッテリーシステムを3時間観察しました。

About Kautex

Kautexは、未来を切り拓きます。13カ国30拠点を持つ一流自動車部品サプライヤーとして、Kautexは、従来のハイブリッド式燃料システムや、運転支援自動運転システムのための先進クリーニングソリューション、エンジンカムシャフトおよびを工業用パッケージソリューションを設計、開発、製造しています。Kautexは、自動車用プラスチック燃料システムの設計・製造のパイオニアとして、スマート燃料システム、熱可塑性複合材および複合材メタルのハイブリッドバッテリーシステムをはじめとするスマート製品やデータ駆動型サービスをお客様に提供するべく、製品ポートフォリオの拡大に努めています。軽量バッテリーシステムからハイブリッドシステム、自動運転車両のクリーニングシステムに至るまで、Kautexは新モビリティの時代に向けた草分け的ソリューションを追求しています。

多岐にわたるスキルセットを活用し、サステナビリティを他社との差別化の指標とし、グローバルな多産業の一部であり、社員がダイナミックにキャリア形成できる多様性を包括しつつ、お客様の明確なニーズや潜在的ニーズの解決に全力を傾けるグローバルコミュニティ。社員はそんなコミュニティの一部として欠かせない存在です。私たちは一丸となって未来のモビリティの再考を行っています。

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